1.創発に充ちた文書環境を提供すること
創発とは・・・、ありていにいうなら、ニューロンのようなもの。個々のニューロンは単なる神経細胞でしかないのに、たくさん集まり、それぞれが意味のある結合をすることで「感情」とか「知性」が生まれ出てくると言われています。このような仕組みを「創発」と呼んでいるようです。転じて、たくさんの文書が有機的な結合のもとに整理され、管理されるならば、きっと社内の文書管理文化から価値が「創発」されるだろうと感じています。
いまは、まだ机上のアイデアに過ぎませんが、次世代開発される予定のイノベィティブオフィス支援ソフトウエアは、文書を中心としたコミュニケーション・ツールになる予定です。
電子文書や非電子文書が適正に管理されること。次には的確に参照ができること。そして、その次に発想の原資となる情報を提供できること。このような世界の実現をイノベィティブオフィスと命名しました。
2.組織的文書管理を行うこと
業務遂行のために作成されたり、外部から入手する文書を「組織文書」と呼ぶことにします。
本来であれば社内には「組織文書」しか存在しないことになるはずですが、現実にはメモや手控え、下書きや実験データなど、組織的あるいは業務的な文書であるというよりは、「個人」に属する文書も沢山あります。要は、組織文書なのか個人文書なのかを明確に識別することが肝心だといえます。
イノベィティブオフィスでは、支援ソフトウエアに“登録”した文書はすべて組織文書として位置づけられ、その後組織的管理下に置かれます。
3.まずはレコードマネジメントを基本とすること
米国流レコードマネジメントの原則を基本として新たな発想の文書管理システムを構築すること。
高度情報化によるコンピュータの普及で文書管理の世界はすっかり様変わりしました。
わたくしどもは、たとえ文書をコンピュータで管理するとしても、全ての文書を電子化することは現実的ではないと考えています。イノベィティブオフィスには、電子文書と非電子文書を識別しながらも、同じ次元で管理すべきという確固たる信念があります。
適正なマネジメントに最低限必要なことは、社内に文書管理体制を作ること。そのためには文書管理体制を組織化し、文書管理の基本方針を作成すること。それを支援するソフトウエアは、その基本方針に即して円滑な文書管理体系の構築と利用を担保します。
4.文書の完結を促進する仕組みを組み込むこと
文書は目的を持って作成されます。作成中は“仕掛中”という状態です。この“仕掛中”も、個人として仕掛中である場合と、共同作業として仕掛中であることがあります。
イノベィティブオフィスでは「個人」の場合の仕掛中文書をWoringDocument、共同作業の場合をHotDocumentと呼びそれぞれ物理的に分けて管理を行います。
最終アクセス日からあまりにも長い期間アクセスが無く、かつ仕掛中となっている文書にはアラートが発行されるようにします。(仕掛中として許容される期間は任意設定が可能ですが、デフォルトでは30日としておきます。)
要は、文書の完結を促進することで、組織文書資産としてマネジメントするようにしたいのです。
5.俗人化を防止すること
俗人的管理は、ある面、非常に“楽”であるといえます。「あれ、出して」といえば、その係りの人が即座に出してくれますから・・・。
しかし、俗人的管理は、ファイルやフォルダの名前の付け方や構成の仕方も“俗人”的にならざるを得ませんし、また、俗人的管理では廃棄ルールも明確でなくなり、古いものと新しいものが混在してしまうため経年により、探すことすら煩雑になりかねません。
ハードディスクが壊れたりしても、重要な文書がどれだけ保持されていたかも即座には分からなくなってしまいます。
ということで、組織文書を支援ソフトウエアに“登録”するだけで、俗人管理の廃絶を推進できると同時に、文書の共有化・資産化を強力にサポートする事ができることは、大いなるメリットと考えます。
6.電子文書と非電子文書を同次元で扱えること
どんな組織でもオフィス内にある文書が紙媒体だけ、あるいは電子媒体だけと言うようなことは、きっとないのでは・・・。
“ある事”を遂行する場面を考えても、WordやExcelだけで完結することはめったになく、ノートや手帳に書いた事柄や、出力された文書に手書きで書き込んだり。あるいは、本や文献からコピーしたり。かと思えばメールでやり取りしたりしながら、“事”が成就して行くのが普通です。
支援ソフトウエアでは、電子文書も非電子文書も一つのエレメントとして同一のフォルダ内で管理する事が可能です。
7.文書のグレードとアクセス権限を付与出来ること
文書を共有するとなると、誰にでも閲覧できてしまうと困ることも起きるのも事実です。
イノベィティブオフィス支援ソフトウエアでは、文書に1~4のグレードをつけ、そこにアクセスできる人に、同じく1~4の権限で有効な管理を実現します。
役員クラス、マネージャクラス、一般、そして公開レベルというような4段階をイメージしてあります。
こうした階層構造に対するイノベィティブオフィスの基本的な考え方は、現況を詳細に反映させるのではなく概念的に把握することを場面によって優先させることなのです。
主眼は、誰にも分かること。組織構造は社会や経済の変化に応じて対応していくことが余儀なくされていますが、概念的に捕らえてみるなら「経営層」「管理者層」「一般社員層」、そしてインターネットの時代における「公開情報」の4階層で整理してみようということに他なりません。
8.文書の性格で分類すること
新文書管理システムでは文書が持つ性格により、「定期発生型」「案件型」「参照資料型」「蓄積更新型」の4タイプに分類して整理します。これらの類型をシリーズと呼びます。シリーズの中に文書ファイルがあり、さらにその中に文書があり、その中に情報があるという階層構造が、新文書管理システムの骨格なのです。
「定期発生型(T)」とは、毎年、毎月、毎週というように発生する文書。
「案件型(P)」では、個別案件ごとに発生する文書。
「参照資料型(R)」は、業務を推進する上で参照するべき資料など。
「蓄積更新型(M)」は、必要に応じて随時差し替えながら利用する文書。具体的には、社内規定やマニュアルなど。
9.システムに任せられることは全て自動化すること
支援ソフトウエアは、文書管理にかかる手間を省くことを主眼として開発しています。
定期発生型シリーズの傘下にあるフォルダーに収められている文書ファイルは全て年度更新対象となります。すなわち、新会計年度が開始された時点で、新年度用にフォルダタイトルを含めその構造がそっくり複写される仕組みになっています。
また、完結した文書をオフィス内保管から書庫保存、書庫保存から廃棄などの対象文書ファイルを抽出出来る機能があります。
シリーズはルート・フォルダ以下にフォルダ及び文書ファイルで構成されます。文書ファイルは、電子文書はもとより、非電子文書もエレメントとして登録することができます。
文書ファイルに綴じてある紙媒体の文書は、必要に応じて登録することも可能です。もっともこの登録の基準は、個別に探したり再利用する可能性の是非に依存します。例えば、伝票のような種類の文書は、個々に登録するよりバインダとして一括登録するほうが現実的だと思います。この場合、何年何月分の●●伝票という「文書ファイル」として登録しておけば十分です。
10.明確に分離された管理形態であること
イノベィティブオフィスでは、文書の管理ポジションを明確に分離してあります。
WorkingDocumentは、各自のローカルPCにあり、全ての文書はここで作成されることになります。完結するまでは(仕掛中)としてここで管理されますが、完結して組織文書となった文書は基本的に個人は所有しません。
HotDocimentは、WorkingDocumentと同様に仕掛中の文書を管理する形態でありますが、共同作業として仕掛中である事がWorkingDocumentと根本的に異なる管理形態であります。
AssetDocumentは、完結した文書を共有し、管理する形態である。呼称にも表現されているようにAsset、つまり資産であることを明示しています。文書管理の用語では「保管」に該当し、活性文書の管理形態であります。

